「夜勤1回で、みんないくらもらってるんだろう?」
これ、介護職なら一度くらい気になったことがあると思います。
5,000円。
8,000円。
1万円。
求人を見ていると結構バラバラです。
しかも、
「夜勤手当1回8,000円」
だけ見ると良さそうなのに、実際は16時間夜勤だったり。
逆に手当だけ見ると低くても、基本給や賞与が高かったりします。
なので、まぁ、
夜勤手当だけで職場の給料を判断するのは少し危ないです。
とはいえ、介護職の年収を考えるうえで夜勤手当がかなり大きいのも事実。
月4回なら年間48回。
1回あたり3,000円違えば、それだけで年間14万4,000円違います。
結構大きいですよね。
この記事では、
- 介護職の夜勤手当はいくらくらいなのか
- 夜勤4回・5回で年収がどれくらい変わるか
- 夜勤手当が高い求人を見るときの注意点
- 8時間夜勤と16時間夜勤の違い
- 夜勤を増やして給料を上げるのはアリなのか
- 転職時に確認しておきたいこと
このあたりを、介護現場と管理側を経験してきた立場から話していきます。
介護職の夜勤手当の相場は5,000〜6,000円前後が一つの目安
まず気になる相場から。
介護求人ナビが夜勤のある介護職213人を対象に行ったアンケートでは、夜勤1回あたりの手当で最も多かったのが**5,000円以上6,000円未満で26.8%**でした。
次いで4,000〜5,000円未満、6,000〜7,000円未満が多く、3,000円未満や8,000円以上という回答もあります。
なので、
5,000〜6,000円前後を一つの目安にしつつ、実際には職場による差がかなりある
くらいに考えるのが良さそうです。介護求人
ちなみに別の2024年の介護職アンケートでも、5,000〜6,999円が31.1%で最も多く、7,000〜8,999円も30.0%でした。1万円を大きく超える職場もあります。レバウェル介護求人
「じゃあ8,000円なら高いんだ」
と思うかもしれません。
まぁ、金額だけなら悪くないです。
でも、その前に確認してほしいことがあります。
夜勤手当は「1回いくら」だけ見ないほうがいい
求人を見ると、
夜勤手当 8,000円/回
みたいに書いてあります。
目につきますよね。
でも私なら、それだけでは判断しません。
見るのは、
何時間の夜勤なのか。
です。
介護施設には、
16時頃から翌朝9時頃まで働く長い夜勤。
22時頃から翌朝7時頃まで働く短い夜勤。
などがあります。
同じ8,000円でも、
8時間夜勤と16時間夜勤では意味が違います。
だから、
「夜勤手当はいくらですか?」
だけじゃなく、
「夜勤は何時から何時までですか?」
までセットで確認したほうがいいです。
4,000円の職場と8,000円の職場では年間どれくらい違う?
具体的に計算してみます。
月4回夜勤をするとします。
夜勤手当4,000円
4,000円 × 4回
=月1万6,000円
年間では、
19万2,000円
です。
夜勤手当8,000円
8,000円 × 4回
=月3万2,000円
年間では、
38万4,000円
になります。
差額は、
年間19万2,000円。
同じ月4回夜勤でもこれだけ違います。
これ、結構でかいです。
資格を一つ取って月5,000円手当が増えるより、職場を変えて夜勤手当が4,000円上がるほうが年収への影響が大きい場合もあります。
だから転職するとき、
基本給だけ見ているともったいないんですよね。
夜勤5回ならさらに差が広がる
月5回なら、
4,000円の職場で月2万円。
8,000円なら月4万円。
年間にすると、
24万円と48万円。
差は24万円です。
年収350万円と374万円。
このくらいの違いになる。
同じ「介護職」。
同じくらいの基本給。
それでも手当の設計だけで年収は変わります。
前の記事でも書きましたが、私自身、会社を変えたことで介護士としての年収が大きく変わった経験があります。
こういう細かい給与体系の差って、実際に比べてみないとなかなか気づきません。
介護職の夜勤回数は月4〜5回くらいが一つの目安
日本医療労働組合連合会の2025年介護施設夜勤実態調査では、調査対象となった施設の夜勤回数は全体平均4.5回でした。
施設別では特養4.4回、老健4.3回、グループホーム5.4回など差があります。医労連
なので、
「月4〜5回」
というのは、それほど珍しい回数ではありません。
ただし。
同じ5回でも全然違います。
16時間夜勤を5回。
8時間夜勤を5回。
一人夜勤。
二人体制。
休憩あり。
仮眠なし。
全部同じ「月5回」です。
求人票に、
夜勤:月5回程度
としか書いていないなら、私はもう少し聞きます。
私なら夜勤手当より「何人を見るのか」を先に聞く
これは現場目線でかなり大事だと思っています。
たとえば、
夜勤手当1万円。
「お、高い」
と思いますよね。
でも、
80人を職員2人。
頻回コール。
看取り対応あり。
休憩ほぼ取れない。
だったらどうでしょう。
逆に、
夜勤手当7,000円。
30人を2人。
看護師も夜間配置。
休憩も取れる。
こっちのほうがいい人も多いと思います。
私自身、管理する側として勤務表や現場を見ていると、
夜勤回数より、夜勤一回あたりの負担のほうが職員には効く
と感じます。
「月4回だから大丈夫」
とも限らないんです。
夜勤求人で確認してほしい5つ
転職や職場選びで夜勤があるなら、最低でもこのあたりは確認しておきたいです。
夜勤手当はいくらか
まず当然ここ。
1回。
または1勤務。
いくらなのか。
夜勤時間
16時間なのか。
8時間なのか。
夜勤人数
何人体制なのか。
これはかなり大切です。
利用者数
夜勤者一人あたり何人くらいを見るのか。
休憩・仮眠
何分あるのか。
実際に取れているのか。
求人票に「休憩120分」と書いてあっても、
コール対応するなら話は変わります。
前に休憩の記事でも触れましたが、
書いてある休憩時間と、実際に休める時間は同じとは限りません。
夜勤手当が高い求人には理由があることもある
これは、
「高い求人は怪しい」
という意味ではありません。
普通に待遇のいい会社もあります。
ただ、
夜勤手当が他よりかなり高い場合、
一応仕事内容も確認したほうがいいです。
たとえば、
夜勤時間が長い。
一人夜勤。
介護度が高い。
看取りが多い。
夜勤専従を確保したい。
人手不足。
いろいろ考えられます。
つまり、
夜勤手当が高い=お得
と即判断しない。
「なんで高いんだろう?」
くらいは考える。
その程度でいいと思います。
「夜勤を増やせば給料が上がる」は確かにそう
これは間違いありません。
たとえば、
夜勤手当8,000円。
月4回から6回へ増やす。
月1万6,000円増えます。
年間19万2,000円。
かなり大きいです。
なので、
「あと年収20万円くらい増やしたい」
なら、
夜勤を月2回増やす方法は現実的です。
ただ、
これをずっと続けられるか。
そこは別の話です。
夜勤を増やす前に一度考えてほしいこと
給料を増やしたい。
だから夜勤を増やす。
すごく分かりやすいです。
でも、
月4回。
5回。
6回。
7回。
増えていくにつれて、
休みの感覚も変わります。
夜勤明けを、
「休み」
と感じられる人もいます。
逆に、
「帰って寝たら一日終わった」
という人もいる。
私はどちらかというと、夜勤明けを完全な休日として数えるのはちょっと違うと思っています。
個人的には、です。
仕事は終わってる。
でも身体は普通の日勤後とは違う。
だから、
「月6回夜勤すれば20万円増える」
だけではなく、
その代わり生活がどう変わるのか
まで考えてほしいです。
夜勤で稼ぐ働き方が合う人もいる
一方で、
夜勤がそこまで苦じゃない人もいます。
昼間の職場より静かなほうが好き。
日中の会議やレクが苦手。
連勤より夜勤+明けのほうが合う。
夜型。
そういう人なら、
夜勤を多めにして収入を上げるのは全然ありです。
夜勤専従という働き方もあります。
実際、現在の介護求人でも、夜勤1勤務で2万円台後半という募集は見られます。たとえば川崎市内のサ高住求人では、介護福祉士の場合に14.5時間勤務と夜勤手当を合わせて1勤務2万8,011円という例があります。日本最大級の医療介護求人サイト ジョブメドレー
ただしこれは、
夜勤手当だけが2万8,000円なのではなく、夜間の賃金を含めた1勤務の給与
です。
ここ、求人を見るときによく混同します。
「夜勤専従1回3万円」と「夜勤手当1万円」は別物
かなり重要です。
求人に、
夜勤1回3万円
と書いてある。
「夜勤手当3万円!?」
ではありません。
多くの場合、
16時間分などの基本時給+深夜割増+夜勤手当。
全部を合わせた一勤務分の給与です。
一方、
正社員求人の、
夜勤手当8,000円/回
は、
月給とは別に8,000円上乗せ。
意味が違います。
求人比較ではここを混ぜないでください。
夜勤手当だけ高くても基本給が低ければ意味が薄い
たとえば、
A社。
基本給22万円。
夜勤手当6,000円。
B社。
基本給19万円。
夜勤手当1万円。
夜勤4回なら、
A社は24万4,000円。
B社は23万円。
夜勤手当だけ見るとB社。
総額ならA社。
さらに賞与が基本給ベースなら、
差はもっと広がる可能性があります。
なので、
夜勤手当ランキング。
みたいな見方は、私はあまりおすすめしません。
基本給+手当+賞与。
全部見る。
夜勤手当で年収を作りすぎると夜勤を減らしにくくなる
これ、意外とあります。
夜勤6回で月30万円。
その生活に慣れる。
住宅ローン。
生活費。
固定費。
全部その収入を前提にする。
数年後、
「夜勤がきついから月3回にしたい」
となる。
でも3回減らすと月2〜3万円下がる。
年間30万円近く変わる。
だから減らせない。
こういう状態です。
夜勤手当って、
もらっているうちはありがたい。
でも、
それありきで生活を作ると逃げにくくなる
んですよね。
まぁ、これは給料全般そうなんですが。
40代・50代まで同じ夜勤回数を続けるのかも考える
今夜勤ができる。
だから大丈夫。
ではなく、
5年後。
10年後。
どうするか。
これも少し考えておきたいです。
介護職は長く続けられる仕事です。
だからこそ、
ずっと月6回夜勤を続ける前提ではなく、
資格。
リーダー。
基本給。
転職。
日勤帯でも給与が落ちにくい働き方。
少しずつ収入源を夜勤以外に移していく。
こういう考え方もありだと思います。
転職するなら「夜勤4回で年収いくら?」と聞く
これ、かなりおすすめです。
求人票には、
月給25万円〜32万円。
みたいに幅があります。
分かりづらいですよね。
なので、
自分が介護福祉士。
夜勤4回。
経験○年。
この条件で、
実際の月収と想定年収はいくらですか?
と聞く。
かなり具体的です。
転職サービスを使うなら、
「夜勤は月4回まで。年収400万円前後を希望」
みたいに伝えてもいいです。
そうすると、
夜勤をたくさんやらないと400万円にならない求人を最初から外せます。
夜勤手当を比べるだけでも会社の給与設計が見えてくる
転職すると決めなくても、
一度求人を並べてみると面白いです。
夜勤手当4,000円。
6,000円。
8,000円。
1万円。
結構違います。
そこに、
基本給。
賞与。
資格手当。
年間休日。
も並べる。
すると、
「今の会社、夜勤手当は低いけど基本給高いな」
とか、
「こっちは基本給普通だけど夜勤手当かなり高い」
みたいな特徴が見えてきます。
そうなって初めて、
自分は何を重視するのか決められます。
まとめ|夜勤手当は「いくら」より、その夜勤で何をするかまで見てほしい
介護職の夜勤手当は、アンケートでは1回5,000〜6,000円前後が比較的多い一方、職場によってかなり幅があります。介護求人
月4〜5回働けば、
夜勤手当だけでも年間数十万円。
介護職の年収を考えるうえでは、かなり重要です。
でも、
5,000円。
8,000円。
1万円。
その数字だけを見ないでください。
夜勤時間。
人数。
利用者数。
休憩。
介護度。
基本給。
賞与。
全部合わせて考える。
そして、
給料を上げるために夜勤を増やすなら、
その働き方を数年続けられそうか。
そこもちょっと考えてみる。
今月の給与明細に入る夜勤手当も大事です。
でも、
「あと何年、この回数で夜勤するんだろう?」
そんな視点も一つくらい持っておいていいのかもしれません。